Weekendcycler 退かなきゃ死ぬが,退けば未来は掴めない.なら掴もうぜ,未来.

30時間600km DNF

どうもさーくです.

 

今シーズンは独力で600kmを走破することを目標としてきました.

「独力」とはつまり,他人の力を借りないということであり,

風除けのために他人の後ろに入らず,ひたすら一人で走り続けるということです.

 

ふじいのりあき氏著の 「ロードバイクの科学」の受け売りになりますが,

 

 

自転車競技(ロードレース)では走行時の空気抵抗をいかに減らすかがポイントになります.

というのも,空気抵抗は速度の二乗に比例するため,その空気抵抗に抗うための仕事率(単位時間内にどれだけのエネルギーが使われているかを表す物理量で,抵抗×速度で求められる)は速度の三乗に比例することになります.

したがって,速度を上げれば上げるほど凄まじい比率で必要な仕事率が増加してしまいます.

 

2人でトレインを組んで走っていて,かつ後尾を走っている場合,

必要なエネルギーは1人で走っている場合の 68%で済むというのだから驚きです.

 

冒頭から長くなりましたが,つまり何が言いたいかっていうと

1人で走るのは辛いよ(´;ω;`)ウッ…ってことです!

その分挑戦する価値があるということでもあります.

 

話を戻しましょう.

今回は冒頭にも書いたとおり,600kmを30時間以内に独力で走るという目標にチャレンジしました.

まぁ…タイトル通り途中でリタイアしてしまったわけなのですが\(^o^)/

 

当初は400kmを走って一度帰宅し,仮眠した後200km走って目標を達成する予定でした.

なんとか最初の400kmは走れたのですが,疲弊し過ぎたのか,

仮眠後走りだすも気持ちが萎えて20kmほど走って家に引き返してしリタイア…

 

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345km地点でバッテリーがお亡くなりになったGARMINさん

 

とはいえ挑戦したことが無駄だったというわけでもなく,

やはり長く乗ることでしか見えてこない改善点などもあるわけで.

そういう意味では実に有意義なライドだったなと.

 

ということで,自分なりに失敗した原因を考えてみました.

 

①ロングライドの感覚が失われていた

最近は20kmの日課トレーニングと50~100kmのヒルクライムを含むライドばかりで,200kmを超えるようなロングライドを全く走っていなかった.

よって長距離を走り切るだめの持久力が無くなっていたし,ペース配分のイメージも出来ていなかった.

超長距離を走る1週間前には目標より少し短めの距離(例えば600kmなら400km)を走り,ある程度体を慣らしておく必要があると強く感じた.

 

②コースの選択ミス

アップダウンがあると体力を消耗するので平坦なコース(札幌⇔名寄で,なんだかんだで1,500mくらいは登っているが…)を設定した.

その結果どこまで走っても景色のつまらないコースになってしまい,

特に夜は走るモチベーションを維持するのが辛かった.

大小の峠を挟むなど,コースに変化を付けてやることで飽きさせない工夫が必要である.

 

③出発時間が遅すぎた

当日は8時に出発したのだが,丁度交通量が多い時間帯であり札幌の都心部を抜けるのに時間がかかってしまった.

また,出発時間を早めていれば夜の走行時間を減らすことが出来ただろう.

出発時間の遅延に関しては生活リズムの悪循環(主に夜更かし)から来ているので,チャレンジする際は一週間前ぐらいからしっかりとリズムを整えてから臨むべきである.

 

④ウェアの選択ミス

北海道は昼と夜の気温の差が激しい.

例えば今の時期(9月)は昼は半袖ジャージ+アームウォーマーで快適に走れるが,夜は冬用ジャケットが無いと寒い.

冬用ジャケットは畳めないので着ていかなければならない(自分はリュックがあまり好きではないので…).

なので昼は大量の汗をかいてしまい,夜は昼にかいた汗で身体が冷えてしまい調子がが上がらないという事態が発生した.

少なくとも体に直に触れる部分は冷やさないように,替えのインナーを持っていくべきだったかもしれない.

 

⑤尻のケアを怠った

300kmを超えたあたりから強烈に尻が痛くなってきた.

後半に近づくにつれて,シッティングに比べてより風の抵抗を受けやすいダンシング,それも漕がずに脚を伸ばしてフリー回転で走る比率が増え,平均速度が落ちていたように思える.

本当に自分の体に合ったサドルを使えばいくら走っても尻が痛くならないというのは本当だろうか.

とりあえずサドルを替える余裕はないので,股にクリームを塗るなどして対応していきたい.

 

⑥途中で帰宅するのは良くない

ライドの途中で一度家に帰ってくるとダレてしまい一気にやる気が無くなるということ.

また,再度出発しても,いつでも家という逃げ場が近くにある安心感から気持ちが萎えやすい.

①とも被る内容だが,この場合は帰宅を最終目標にすることで対応するのが良さそう.

上述したように人間の帰巣本能は強い(笑)ため,家に帰らなければならないという状態に身を置くことが重要である.

例えば,600km走る場合は家から600km離れた場所まで輪行してそこから走り始めるだとか,

300km地点で折り返して戻ってくる,みたいにすれば良い(ただし後者は途中で萎える可能性があるため,確実性があるのは前者).

 

とまぁ,要するに準備が足りてなかったなということです.

普段30~35km/hくらいで巡航していたので,30時間もあれば余裕かなと思うところですが,そんなに簡単じゃないということが身にしみてわかりました.

キャノボやブルベ600kmを仮眠無しで達成する方々は本当に凄いなと思うと同時に,

だからこそ自転車乗りなら一度は達成してみたい目標となっているのではないかと実感しました.

 

今回は残念な結果になってしまいましたが,

反省を踏まえて次のチャレンジでは達成したい…けど,これから一ヶ月はどんどん寒くなって雪も降りだすし今年中はキツそうです.